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素晴らしい日本人に聞くシリーズ

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第二章 水の安全に挑む!
日本古来の伝承技術を工業技術に

藤原: 田尻様の会社は、『水の仕事で大きな貢献』をしていらっしゃいます。 横浜市内の川の汚染に心を痛め、水環境の『保全』だけでなく『修復』を事業の柱にされていると伺いました。

今、古くなった水道管から、赤サビをはじめとする水の汚れや危険性が問題になっていますが、 なんとその赤サビを黒サビに変えてしまうという画期的な技術を作られたと伺いました。

その開発に二十年以上ずっと取り組まれ研究開発を続けてこられた、それについてのお話をお聞かせ頂けますか。

田尻惠保様: これは私どもの開発でなく、古来からのある技法を『工業技術化』したということなのです。

それは水の改質です。鉱物結晶が水を改質する。その水を用いると赤サビが黒サビに変わる性質を工業技術として完成させたのです。

その過程で時間がかかりましたのは測定装置です。

赤サビが黒サビに変わる水になる改質がどの程度起きるかを判定する測定装置の開発にこだわりました。

これをやり続けたのは、新規事業を考えた時の当初のビジネスプランにあったからです。

最初から一貫した考え方でビジネスプランを二十年実行し続けたのです。

弊社の水改質装置「ザ・バイオウォーター」のビジネスプランの場合、我々のやろうとしていたことは、日本古来から伝承されてきた、この国の風土が生み出したこの名水の生まれる元となる鉱物結晶にありました

それを人工鉱物の結晶に変えた装置で改質した水に関するデーターを取り続け、測定装置を開発し、エンジニアリング化することだったのです。

そのビジネス対象として、インフラ解決をマーケットとしたのです。

藤原: 自然がもともと持っていた力を工業技術としたということでしょうか。

田尻惠保様: そうです。 

工業技術に必要なことは、まず『再現性』で、次に『合理性』、そして『操作性』。この三つを満足のいくものにしなければなりません。

合理性とは説明できるということです。操作性とは尺度をちゃんとつくり、結果をコントロールできるということです。

そこまでくれば工業技術として売ることができるのです。

そして、「その効果を判定する測定装置をつくると、このように市場も生まれます」というビジネスプランを横浜のビジネスプラン・グランプリに提出したところ、大賞を受賞しました。

これを「続けなさい賞」だと私は解釈して、平成十七年の受賞から十年間経ってやっとここまで来ました。

藤原: 当初のビジネスプランが、それだけ素晴らしかったということですね。

田尻惠保様: というよりは、工業技術になっていないものを世の中に売り出すのですから、売る仕組みのみに終始するビジネスプランではないこういうアプローチしか考えられなかったのです。 

 ただ、当社の扱う商材は、日本古来からの伝承技術で効果はよく分かっていた。

腐敗現象の起きにくい水づくりなど昔の人がやり続けてきたことですから、効果はもう十分に分かっているのです。

この伝承技法を工業技術に変えるキーは測定装置の開発だったのです。

藤原: 測定装置まで、自社で作られたのですか? 

すごいことですね。日本古来の伝承技術と言われましたが、水を腐らせない技術というのは、日本に昔からあったのですか?

田尻成美様: 例えば、昔の薬を作る家ですとか、そういう方達が持っていた水を良くするノウハウです。

しかし、それを工業技術にするためには、客観的なデータを積み重ね、その技術の効果が生まれるメカニズムを明らかにしなければなりません。

そしてさらに、その効果を測定する装置があって初めて、工業技術として完成するのです。

藤原: そうですね。

素人はこれが体に良い水なのか、自然に近い水なのか、逆に体に悪い水なのか、なかなか解らないので、それを証明してくれることはとても大事なことと思います。

田尻惠保様: 例えば、マグマが冷えて固まると岩石・鉱物ができます。

その岩石の表層部分や、マグマに近い部分それぞれが水の質にどのような影響を与えるのか、という研究もされているのです。

工業技術の最重要要件の再現性を担保するために人工の鉱物の結晶を使ってもいます。


NETIS記事

NETIS技術紹介

(赤サビが黒サビを制する実例写真等は都市拡業株式会社様のホームページNETIS記事NETIS技術紹介でも詳しく掲載されています)

田尻成美様: 私は海外へ旅行する時には、携帯用の水改質システム「エランビタール」を持って行きます。

ペットボトルに「水道水」と「エランビタール」を入れると、まろやかな岩清水に変わるのです。


(エランビタールとそれを入れたペットボトル)

藤原: 海外は水が良くないと聞いていたので不安でした。

日本から2Lのペットボトルを何本も持って行くのは重いし、安全な水を飲むためにはどうしたらいいのかと思っていました。「エランビタール」があると、小さいのに威力あって安心ですね。

田尻惠保様: 一番分かりやすい実験は、処理する前の水と、処理した後の水をそれぞれ試験管の中に炊いた米粒と一緒に入れてみることです。

腐敗するか、発酵するか。つまり腐るのか、お酒になるのかということです。


(何ヶ月も枯れない観葉植物)


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